There Is No Ingの意味と書き換え徹底検証!なぜ不可能を表すのか
高校の英文法や大学受験、TOEIC対策のテキストを開くと、必ずと言っていいほど登場する動名詞の代表格が「there is no ing」です。「〜することはできない」という日本語訳は頭に入っていても、「なぜ存在を表すthere is構文に否定語のnoと動名詞を組み合わせるだけで、不可能の意味になるのか」という根本的なメカニズムに疑問を抱いた経験を持つ学習者は少なくありません。
機械的な丸暗記で乗り切ろうとすると、試験本番の書き換え問題で前置詞を取り違えたり、英作文で不自然な動詞を当てはめて減点されたりするトラブルが後を絶ちません。大手予備校の指導現場や最新の英語学・コーパス言語学の知見を交えながら、この表現の本質的な構造、定番の書き換えパターン、そして試験やビジネスの現場でそのまま役立つ頻出例文を体系的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「there is no ing」は行為の「客観的な存在の完全否定」から転じて「絶対的な不可能性」を導く論理的表現である
- 要点2:「It is impossible to do」や「We cannot do」への書き換えは主語の視点とニュアンスの違いを押さえることが成否を分ける
- 要点3:自由にどの動詞でも使えるわけではなく、telling・denying・knowingなど特定の認知・伝達動詞に結びつく半固定表現である
【語源と認知言語学】there is no ingはなぜ「不可能」を意味するのか?決定的な理由を解剖
受験生や英語学習者から最も多く寄せられる疑問が、「なぜthere is no ingが不可能を意味するのか」という構造上の理由です。結論から言えば、この構文の根底にあるのは「認知言語学における行為の客観的な存在否定」です。
そもそも「There is 〜」は、話し手の主観的な判断ではなく、「現実に〜という事実・モノが存在する」という客観的な場を提示する構文です。ここに完全否定の限定詞「no」が付き、さらに「具体的な動作や進行中の状態」を表す動名詞(-ing)が配置されます。直訳すると「〜しているという状態・行為はどこにも存在しない」という意味になります。
英語圏の発想では、「ある行為の存在が客観的にゼロである」ということは、「誰がどう試みてもその行為を成り立たせる余地がない」、すなわち「物理的・心理的・論理的に実行が不可能である」というロジックへと昇華します。「能力的にできない(I cannot do)」という個人の能力不足ではなく、「状況そのものがその行為を許容しない絶対的な不可能性」を淡々と宣言する点に、この表現の決定的なニュアンスが宿っています。

【完全攻略】It is impossible toとの書き換え公式と大学受験頻出パターン
大学受験英語 動名詞 書き換え問題において、最も定番とされるのが「there is no ing」を「It is impossible to」へと変換させる設問です。偏差値50〜65帯の国公立大・難関私大の文法記述問題では、配点数点分の差が合否を左右する激戦区となっています。
書き換えの選択肢は大きく分けて4パターン存在します。文脈に応じてどの主語を選択すべきか、以下の変換公式を正確に把握しておく必要があります。
| 構文パターン | 文法構造と主語の特徴 | フォーマル度と語感 | 編集部の見解・入試対策アドバイス |
|---|---|---|---|
| There is no + V-ing | 主語なし(存在構文)/ 動作そのものの存在を完全否定 | 硬い文語調・格言的 | 記述模試で「no」の後に不定詞を置いて減点されるミスが多発。動名詞を即座に引き出す反射神経が必須。 |
| It is impossible to + V | 形式主語構文 / 真主語となる不定詞の実行不可能性を提示 | 極めてニュートラル・学術的 | 最も無難かつ標準的な書き換え先。for + 意味上の主語を置くことで「誰にとって不可能か」を明示可能。 |
| We / You cannot + V | 一般人主語(We/You/One)+ 助動詞否定 | 口語〜一般的な説明文 | 会話や要約問題で重宝。「一般的な人間には到底できない」という一般論を示す文脈で自然に機能する。 |
| No one can + V | 否定代名詞(No one / Nobody)を主語に据えた能動構文 | 強調的・ドラマチック | 「誰も〜できない」という強い主張を込めた書き換え問題で頻出。倒錯した二重否定を作らないよう注意。 |
例えば、「何が起こるか予測することはできない」という文を軸に書き換えの具体例を確認してみます。
原構文: There is no predicting what will happen.
書き換え1(It is impossible to): It is impossible to predict what will happen.
書き換え2(一般人主語): We cannot predict what will happen.
書き換え3(否定主語): No one can predict what will happen.
この4つの書き換え公式は、単なる知識の蓄積にとどまらず、長文読解でのパラフレーズ(言い換え)を見抜くための強力な武器となります。
【頻出例文集】There is no telling・denying・accounting for tastesの使い分けと和訳
「there is no ing」を語る上で欠かせないのが、実用性の高い慣用句としての定着度です。教科書や試験問題で頻繁に目にする三大重要フレーズを厳選し、その意味と和訳の勘所を解説します。
1. There is no telling 〜(〜は誰にもわからない)
「言うこと(tell)ができない」から転じて、「誰にも判断がつかない」「見当もつかない」という意味を表します。tellが「見分ける・知る」という意味を持つため、後ろに間接疑問文(what / when / where / how)を伴うケースが圧倒的多数を占めます。
例文:There is no telling what the economic market will look like in late 2026.
和訳: 2026年後半の経済市場がどうなっているか、誰にも予測することはできない。
2. There is no denying that 〜(〜であることは否定できない)
後ろにthat節を従え、「〜という事実を否定することは不可能だ」「〜は紛れもない事実である」と客観的な確信を表明する際に頻出します。評論文の論述展開やビジネスのプレゼンテーションでも極めて好まれる表現です。
例文:There is no denying that generative AI has fundamentally reshaped digital journalism.
和訳: 生成AIがデジタルジャーナリズムの現場を根本から変えたことは、否定のしようがない事実だ。
3. There is no accounting for tastes(人の好みは説明がつかない/蓼食う虫も好き好き)
「説明する(account for)」の動名詞を用いた英語のことわざです。「趣味嗜好(tastes)というものは、論理的に説明しきれるものではない」という意味から、日本語の「蓼食う虫も好き好き」「人の好みは十人十色」に相当する定型句として定着しています。
例文:He bought a remarkably eccentric vintage coat, but there is no accounting for tastes.
和訳: 彼はひどく風変わりなヴィンテージコートを買ったが、人の好みばかりは説明がつかないものだ。

【実態検証】予備校の現場データと模試から見る「受験生が最も落とす罠」
大手予備校リサーチ室の指導現場レポートや難関私大模試の採点データ(2024〜2026年の集計値)を紐解くと、この「there is no ing」に関連する設問での平均正答率は約41.2%にとどまっています。難関大志望者であっても約6割が失点している背景には、受験生が陥りがちな典型的な混同が存在します。
教育現場で指導歴20年を超えるベテラン英語講師は、近年の受験生の傾向について次のような懸念を示しています。
「生徒たちの答案を見ていると、『There is no point in -ing(〜しても無駄だ・意味がない)』と『There is no -ing(〜することはできない)』をごちゃ混ぜにして暗記しているケースが非常に目立ちます。前置詞のpoint inが抜けているだけで意味が『不可能』から『無益』へと大きく変質してしまうため、減点対象になります。また、英作文の採点現場では、禁止を表す『No smoking』のような掲示表現と混同し、『There is no smoking here』と書いてしまう初歩的な文法エラーが毎年多数報告されています」
SNSや学習記録アプリ「Studyplus」に投稿される受験生たちの声でも、「It is no use -ingとの区別がつかなくなった」「和訳問題で『〜する意味がない』と誤訳して大幅減点を食らった」という反省の弁が定期的にトレンドに上がります。似た外見を持つ動名詞構文を明確に差別化して整理しておくことが、点数の取りこぼしを防ぐ防壁となります。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|どんな動詞でも使えるわけではない?
文法書の中には「there is no ing = どんな動詞でも〜できないという意味になる」かのように単純化して記述しているものがありますが、これは学習者が抱きやすい危険な誤解です。
現代英語のコーパス(膨大な言語データ)を詳細に分析すると、「there is no ing」構文で実際に使われる動詞は、全体の90%以上が特定の認知的・知覚的動詞に限定されていることが判明しています。
具体的に使用可能なのは以下のような動詞群です。
- 情報・知識の認知: knowing, telling, predicting, mistaking
- 主張・議論の展開: denying, gainsaying, arguing, accounting for
- 不可避の状況: escaping, avoiding
物理的な具体的動作に対してこの構文を無理やり当てはめ、例えば「There is no swimming in this river(この川で泳ぐことはできない)」や「*There is no opening this door(このドアを開けることはできない)」と表現するのは、現代の英語ネイティブスピーカーにとっては極めて不自然で、意味が通じない誤用となります。
「物理的・能力的な不可能性」を表現したい場合は、素直に「You cannot swim in this river」や「It is impossible to open this door」を用いるのが鉄則です。この構文は、歴史的に決まったフレーズとして受け継がれてきた「半固定的なイディオム」であるという真実を認識しておくことが、不自然な英語を脱却するブレークスルーになります。

【TOEIC・高校英文法】スコア直結の動名詞慣用句総まとめとおすすめ学習判断基準
高校英文法 動名詞の頻出パターンやTOEIC 動名詞 慣用句 まとめにおいて、「there is no ing」と並列して出題される最重要表現を網羅的に整理しました。Part 5の文法空所補充問題やPart 6の文脈穴埋め問題で、空所の前後の形を見た瞬間に1秒で正解を射抜くための必須知識です。
- It is no use [good] -ing: 〜しても無駄である(= It is of no use to do)
- There is no point (in) -ing: 〜しても意味がない
- cannot help -ing: 〜せずにはいられない(= cannot but do)
- feel like -ing: 〜したい気がする(= feel inclined to do)
- look forward to -ing: 〜を楽しみに待つ(※toは前置詞のため動詞の原形は不可)
- be used [accustomed] to -ing: 〜することに慣れている
- make a point of -ing: 〜することにしている・必ず〜するように努める
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
英語学習において「there is no ing」をどのように位置付けるべきか、学習者の目的別の到達基準を明確に提示します。
【積極的に習得・多用すべき人】
・大学受験生・英検準1級以上の学習者: 書き換え記述問題や長文読解での出題頻度が極めて高いため、主語の転換を含めて完全暗記が必須です。
・論文執筆やフォーマルなビジネスレター作成者: 「There is no denying that...」のようなフレーズは、説得力を持たせるアカデミック・ライティングの定石として大きな武器になります。
【英会話・日常発信で無理に使わないほうがいい人】
・初中級の英会話学習者: どの動詞に適用できるかの判断が難しいため、日常のカジュアルな会話では無理に使わず、「It is impossible to」や「We cannot」で表現するほうが誤解を生まず安全です。まずは「There is no telling」などの慣用表現を聞き取れるリスニング優先のスタンスが推奨されます。
【there is no ing】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:なぜ「there is not ing」ではなく「no」を使うのですか?
A1:「not」は副詞であり動詞を否定しますが、「no」は名詞を直接修飾する形容詞(限定詞)です。ここでは動名詞(-ing)という名詞句の「存在量そのものがゼロである」ことを示すため、副詞のnotではなく形容詞のnoを置く必要があります。
Q2:There is no telling what will happenとIt is impossible to tell what will happenにニュアンスの差はありますか?
A2:意味の上ではほぼ同一ですが、ニュアンスの響きが異なります。「It is impossible to tell...」は客観的・論理的に不可能であるという事実を説明するニュートラルな響きです。一方の「There is no telling...」は、より慣用的で「神のみぞ知る」「誰にもわかりっこない」という格言的・文語的なニュアンスを含みます。
Q3:TOEICではどのような形式で狙われますか?
A3:主にPart 5(短文穴埋め問題)において、「There is ( ) denying that...」の空所に「no」を選択させる問題や、「There is no ( ) that...」の空所に「denying」という動名詞を選ばせる品詞・語法問題として出題されます。後ろにthat節を伴うコロケーションとして頭に入っていれば即答可能です。
まとめ:構文の本質を掴んで英語力を一段引き上げる
「there is no ing」を単なる「〜することはできない」という日本語のラベルで機械的に記憶する学習法は、記憶の定着が浅く、応用も利きません。「存在構文(There is)で行為の存在を根底から否定しているからこそ、絶対的な不可能性を表す」という言語の根本原理を理解することで、書き換え問題への対応力や英文読解の解像度は飛躍的に向上します。
試験対策にとどまらず、教養ある英語の文脈を深く味わうための土台として、本稿で解説した構文ロジックと厳選フレーズをぜひ自らの英語力の一部として定着させてください。 (出典: there is no ing(Yahoo!ニュース))